問題解決に必須な2つの思考法

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はじめに

問題解決のスキルというのは、汎用性の高いスキルです。仕事では問題解決を求められることが非常に多いため、もはや仕事そのものと言っても過言ではありません。
この記事では、そんな問題解決に必須となる思考法を2つご紹介します。必ずやみなさんが問題解決の達人になるための助けになるはずです。是非最後まで読んでいってください。

問題解決に必須な思考法その1:ゼロベース思考

まずはゼロベース思考からご紹介したいと思います。ゼロベース思考というのは、端的にいうと「既存の枠に囚われない思考」です。今までにないものを生み出したり、今までのやり方でうまくいっていないものを改善したりする時にとても重要な思考法です。どうすれば使いこなすことができるのかポイントを説明したいと思います。

狭い枠の中で否定しない

何かアイデアを出したときに、「これは〇〇だからできない」「これをすると〇〇だから無理」などと否定していないでしょうか。どうしてこのように考えてしまうかというと、今までの自分の経験という狭い枠の中で判断してしまうからです。
経験で分かっていることは取り入れるのが当然じゃないかという意見もあると思います。しかし、ゼロベースで考えることが要求されるような場面では、現状を打開する今までにないものを生み出すことが求められています。そういった場面で今まで通りの狭い枠の中で考えていては一生過去を越えることができません。経験に基づいて考えたらできないと思えたとしても、実はその時の周囲の状況が影響していたり、単純にアプローチが悪かったりしただけという可能性もあります。まずは思い込むことをやめて、自分の狭い枠の中から出ることを心がけましょう。

立場に縛られた考え方をしない

人には常に立場というものが存在しています。ここでは分かりやすく会社の部署などの立場で考えてみることにします。例えばある問題に対する解決策のアイデアを練っている時に、開発部門にいる人が開発の立場としての視点でしか見られず、コストや技術、納期的な意見ばかりを主張してしまうようなケースが挙げられます。また、製造部門の人は作業工数や作業性に関する主張ばかりしてしまうようなことも同様です。これらの問
題は何かというと、その先に顧客がいることや関連部門のことを考えていないことにあります。そのせいで本質的に必要なことを考えられず、アイデアが前進しないのです。そこに考えを及ばせることができれば、今までにない解決方法が出やすくなります。常に自分の立場の先に目を向けるようにしましょう。

問題解決に必須な思考法その2:仮説思考

次に仮説思考についてご紹介します。仮説思考は、読んで字のごとく仮説を立てる思考方法です。ある課題に対し、考えられる問題やその解決策の全てを網羅して分析したり調査したりすることは現実的ではありません。そのため、問題や解決策についてまず仮説を立てて検証するという一連のサイクルで問題解決にあたろうという考え方です。仮説を立てることで、仮説を検証するためにどんな調査が必要か分かります。そのまま仮説が実証されれば問題解決です。 この考え方に慣れないうちは使いこなすのは難しいと思います。仮説思考を効果的に使うためには、良い仮説を立てることが非常に重要なので、そのポイントを2つご紹介します。

具体的なアクションに繋がる仮説を立てる

仮の結論を出せたつもりでも具体的なアクションに繋がらない場合は良い仮説とは言えません。そのため、具体的なアクションに繋がるような結論が出るまで「だから何?」の問いを自分に投げ掛けます。 例えば、A地区での売上が低下しているという場合を考えます。これに対する解決策の仮説として、「A地区の売上を上げる」では具体的にはどうすれば良いかが分かりません。ここで、だから何?と問うことで、「A地区での販売台数を伸ばす必要があるのでは?」または「製品の価格を上げる必要があるのでは?」と踏み込んで仮説を立ててみます。こうすると先ほどより具体的になりました。これに対するアクションとして「営業担当の販売目標達成時インセンティブを上げる」「価格を上げるための差別化案を3つ挙げる」という具体的な解決策を考えることができます。

意思決定の選択肢を減らす

新規事業などの方針について意思決定する際に、2つの案があったとします。そのうちの1つの選択肢を削ることができるような仮説を立てると、調査したり仮説を検証したりすることで、もう一つの案で進めるという判断ができます。逆に、ここで第3の選択肢をもたらすような仮説を立てた場合はどうでしょうか。調査や検証しなければならないことが増えてしまい、意思決定の判断を鈍らせることになります。これでは逆効果です。こういう仮説は良い仮説とは言えません。さまざまな可能性が考えられる中で選択肢を絞り、意思決定を促すように仮説を立てることが重要になります。

一番重要だと思うことは

問題解決において一番重要だと思うことは、時間をかけ過ぎないことです。時間がかかってしまう原因は実行する前に調べ過ぎることだと思っています。現代人の多くはあらゆる可能性をひたすら調べてしまう「調べ過ぎ病」にかかっています。ビジネスの場面では、そもそも一発では成功しないことばかりです。後々改善するにしても方向転換するにしても、より早い段階でできれば傷は浅くて済みます。いかに調べずにベターな案を実行できるかが問題解決の鍵ではないでしょうか。その上で仮説思考は大いに役立つと感じています。

おわりに

今回は問題解決に必須な思考法についてご紹介しました。この思考法が身につけば、問題解決の基盤が出来上がったと言えるでしょう。ただし、一度に意識して実行できることには限りがあります。これらの思考法を意識せず呼吸するように使いこなすことができたとき、本当の意味で身についたと言えるのではないでしょうか。

それではまた。

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